技術の進歩により生活がラクになるという欺瞞を暴く

コラムという名の雑記

急激な技術の進歩によって、僕たちの生活は変わってしまいました。昭和50年生まれの僕らが思春期を迎えた頃、それまでは紙の媒体(通称:エロ本)で妄想と股間を膨らましていた男子たちは、ビデオの中であまめかしく動く裸体の女性と喘ぎ声に興奮したのです。

レンタルビデオショップで、持てる勇気を全てだし、カーテンの奥にある秘密の花園へ足を踏み込んだときの高揚感は今でも忘れません。そして、時は進み、現代。恥ずかしい思いをせずにスマホさえあれば、エッチな動画を鑑賞することができるし、VR(Virtual Reality)といった夢のような体験が手軽にできるようになりました。

まお
まお

おいっ変態!!

すいません。年甲斐もなく興奮していました。話をすすめます。

技術の進歩は生活をラクにし、無駄な時間・コストを削減し、より自由なで人間らしく生きるために貢献するはずでした。確かに、昔より短い時間で、それなりの仕事が終わるようになり、生産性というか、効率というか、間違いなく短い時間で同じ成果をあげられるようになりました。

ですが、技術の進歩で、利便性、快適性が上がりましたが、時間に追われ、楽しみを奪ってしまったのも事実です。世の中が、便利になるのと反比例して、楽しみが減るなんて誰が想像していたのでしょうか。

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昭和50年生まれの夢見た21世紀

僕ら、昭和生まれが夢見た21世紀は、空飛ぶ車にリニアモーターカー、空中に浮かぶ透明のパイプの中を自動運転の車が走っていました。ロボットが働き、人間はもっと堕落だらくして人生を謳歌おうかしているはずでした。

ひらめ
ひらめ

悔しいです!!

そもそも、僕の記憶では2012年9月3日にドラえもんは生まれており、想像していた未来は、すでに過去になっているのです(ちなみに現在放送されているドラえもんは誕生日が改変され、2112年生になっています)。テレビの中のドラえもんが、未来(2012年)に戻ると、そこには夢のような未来が広がっていたのです。ちなみに、鉄腕アトムも2003年4月7日に生まれています。

まお
まお

そうなんだね・・・

僕らが夢見た21世紀は、こんな世の中ではありませんでした。もっときらびやかで、明るい未来だったのです。人間とロボットが共存し、人間はもっと人間らしく、自由気ままに生きていて、大きな悩みを抱えることなく、宇宙旅行を楽しる未来でした。

技術の進歩により、もっと高度な文明社会になり、全人類が苦労や苦悩から解放され、幸せを噛み締めながらお互いをいつくしみ、自由と平和を手に入れていた未来があったのです。少なくとも、幼少時の僕は、そんな妄想を繰り返していました。

なのに、なぜ現代に生きる僕たちは、自由な時間も与えられず、胸の奥に沸々と湧き上がる欲望を抑え込み、昭和時代の遺産のような仕事をしながら、生きているのでしようか。

まお
まお

そうだよね・・・

本来であれば、動物的に欲望のおもむくまま、好き勝手に生きる世界が実現していたはずです。

その原因は、人間の進化のスピードを考慮せずに、技術だけを発展させることに躍起やっきになっているエンジニア魂と自らをだと認識し、成長しようとしない意固地いこじな古臭い老害たちなのです。

まお
まお

そうなの?!

ひらめ
ひらめ

うむ。間違いない・・・

技術の発展は我々に何をもたらしたか

21世紀になり、四半世紀が過ぎようとしていますが、あなたの生活に技術の発展は寄与していますか

もちろん、科学技術は、日進月歩で発展をしています。僕の記憶では、昭和の頃は、ハゲと水虫は治らない。ハゲの特効薬と水虫の特効薬を開発すれば、ノーベル賞ものだ。なんて言われていたのですが、どちらも実現しています。

まお
まお

そうなんだね・・・

その他にも、夢のリニアモーターカーも実用まであと少しだし、自動車の自動運転技術も実現の可能性が見えてきました。生活を一変させたスマホもあるし、リモートで仕事や会議ができるシステムもあります。すごく技術は発展しているのです。少なくとも、昭和時代とは生活が変わっているハズです。

なのに、20世紀と同じように、あいも変わらず満員電車に揺られ、高圧的な上司の下で、気分を害しながら、好きでもない仕事をして体力と精神をすり減らしながら、必死に働いているのが現実です。

本来は生活をラクにするための技術

技術の発展は、人類の生活を豊かにするモノであり、誰もが幸せになることを目的に研究開発がされています。

ただ、倍々で速くなる技術の発展スピードと社会性の発展スピードに差が生まれ、技術を使う一般人と技術を開発するエンジニアで考え方が乖離かいりし、本来は、生活をラクにするための技術なのに、生活をラクにするどころか、「ややこしい」だの「難しい」だの「ついていけない」だの脱落者を多く出してしまっているのが現状です。

まお
まお

・・・確かに

高度な技術は、それを活用する人間が理解し、どう使うかを判断する技量が必要です。使う側の人間が技術を理解し、どこで、どのように使えば、役に立つかを判断する必要があるのです。エンジニアが発展させた技術は、エンジニアが必要だと思う技術であり、実際に生活をラクにするかは、使う人間が技術を理解し、有効活用しなければなりません。

まお
まお

そうなの?!

ひらめ
ひらめ

当たり前である

例えば、iPhoneに便利で生活をラクにする技術が搭載されていても、使う人間が知らなければ、ただの高い「カメラが綺麗なスマホ」、「ラインをする端末」または「金持ちアピールをするアクセ」なのです。使う人間が、速い技術の進歩に食らいついて行かなければ、高度な技術は、人類の生活を豊かにするモノにはなり得ません

『過去の人』を名乗る人間が妨げる未来

技術の進歩というのは、技術を進歩させるエンジニア魂と、技術の発展により、恩恵を受けようとうする使用者という両輪によって爆発的に広がっていくモノです。そうして、新しい技術が浸透し、文化として発展していくのが、これまでの人類の進歩でした。

まお
まお

どういうこと?

例えば、インターネットという技術は、世界中をインターネット網で繋げば、どこにいても、どんな情報でも手に入れられるという技術を、世界中のエロ画像や動画を手に入れたいという利用者が躍起やっきになり利用したことで、爆発的に広がり、現在のように情報を発信する側と、情報を手に入れようというユーザの橋渡しをしてきました。

つまり、エンジニアが世界中の情報をネット上に公開すれば、誰でも手に入れられる技術を構築し、利用者がエロ動画や画像を世界中に広めようと活用したから、インターネットという技術は、世界中で重宝され、毎日のように利用される技術になったのです。

まお
まお

原動力はエロ・・・

利用者の原動力はさておき、技術を利用する人たちの情熱が、技術の進歩には必要であり、利用する人間が「わしは過去の人じゃけん、新しい技術など知らん」とそっぽを向けば、技術が進歩しても、生活はラクになることはありません。

技術の発展が人々を苦しめる原因

比較的緩やかなスピードで、技術が発展していた昔は、のんびりと構えていても、技術の発展についていけました。しかし、現代のように技術の進歩が速いペースで進んでいると、その技術を使う側の人間も、休むことなく知識をつける必要が生まれてきます

現代の我々は、技術の進歩で、利便性、快適性は間違いなく良くなりましたが、人間のキャパシティを超えた発展スピードのせいで、時間に追われ、余裕がなくなり、楽しむことが難しくなってしまったのです。

ある意味、急がなければという脅迫概念に追われ、味気ない作業を繰り返しているのです。さらに、技術の進歩で一人当たりの生産性は上がったハズなのに、働く人間の総量が減り、全体の生産性をキープするためには、一人当たりの負担が増え、負担が増えることで、新しい技術の知識を獲得するチャンスを奪い、技術の進歩と利用者の知識量の差が広がっていくのです。

まお
まお

そうかも・・・

そして、技術の進歩から逃れ、自らをだと認識し、意固地いこじになり、成長しようとしない古臭い老害が増えていくのです。そして、技術についていけない老害が増えることで、新しい技術を世に広めることができず、ラクな生活とは程遠く、技術の発展で増えた仕事量を背負い込む中途半端でツラい生活にむしばまれて行きます。

技術の進歩により生活がラクになるのか

僕が思うに、技術の進歩のスピードが早すぎたのと、多くの人々・・・特に日本人の多くは、技術革新についていくことをあきらめ、自らを「過去の人である」と決めつけ、新しい技術は自分には関係ないと無関心を決め込み、「知らなくて当然である」と胸を張り、開き直ったことで、技術がいくら進歩しても、生活がラクにならない世の中を形成したんです。

この負のスパイラルから脱出するためには、勇気を持って、技術をさかのぼり、理解できる技術から順を追って知ることです。最新の技術を理解するまでには、時間がかかります。ですが、理解しようとする気持ちと余裕がなければ、技術を利用し、ラクすることは不可能です。

技術の進歩により生活がラクになるというのは、中途半端な知識を持ち、勝手な想像を膨らまし、新しい技術があれば、何でもできると勘違いをする人間の欺瞞ぎまんです。

技術は、適材適所で利用するするから役に立ちます。そして、技術をどうやって使うかは、使う人間の技量次第です。枯れた(古い)技術であっても、生活をラクにすることは可能です。そのためには、進歩した技術を理解し、正しい知識とする人間が増える必要があるのではないでしょうか。少なくとも、僕はそう思います。

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