「雄弁は銀、沈黙は金」という言葉がありますよね。
沈黙することは多くを語る以上に価値があるそうだけど、僕は沈黙に耐えらません。
雄弁は銀沈黙は金(ゆうべんはぎんちんもくはきん)
引用:goo辞書
雄弁は大事だが、沈黙すべきときを心得ていることはもっと大事だということ。
ぶっちゃけた話、沈黙は金であっても、僕は沈黙が耐えられない。残念だけど金はいらない。
僕は誰かと二人きりになるのが苦手です。誰かと二人きりになるとドキドキしてしまう。
正確に言うと僕は、Twitterでも、リアルでも、女性に「好き好き♡」と騒いでいますが、実際に二人きりになると手を出すどころか、緊張をしてカタコトの日本語しか話せなくなる小心者です。
その他大勢がいると調子に乗れるんだけど、二人きりになって話せたのは過去に数人・・・ヒヨってます。
それなりに人生経験を積んで、女性と二人きりになったからと何かに期待をしたり、どうにかなるとは思っていません。
それこそ、普段は仲良く一緒に馬鹿話で盛り上がることができる女性、全然眼中にない女性であっても二人きりになるのが怖いんです。
理由を色々考えたのですが、僕は『沈黙』というか会話の『間』に耐えられないから、二人きりになるのが怖い。
沈黙が怖い。
「沈黙は金」でも苦手なものは苦手だ
僕はどちらかと言うと男のくせにおしゃべりで、いつもペラペラと話をしています。会話が苦手なんてことはなく、どちからというと話すことが苦になりません。
ただ、会話中の間というか、沈黙が苦手です。
もし「沈黙は金〜沈黙我慢大会」みたいな大会があり、一番最後まで、沈黙に耐えられたら賞金を出すと言われても初戦で敗退する自信があります。
まだ、気心が知れた仲間であれば、会話の間にも耐えられると思いますが知らない人だったら、絶対に話してしまうというか、ずっと話す・・・。暗闇よりも沈黙が怖い。
沈黙が怖いので、自分でも嫌なのですが、間を埋めるために余計なことまで話してしまいます。相手が興味があるとか、ないとかそんなことは関係なく、次から次へとマシンガンのように話を続けてしまい、後から「なんであんなことを話してしまったんだろう」と自己嫌悪に陥ったことは一度や二度ではありません。
別にサービス精神が旺盛で、相手を笑わせようとか、面白い話題がポンポン浮かんでくる話の天才なんてことはありません。沈黙が続くと僕が気まずいし、相手も沈黙が怖いだろうと変な気を使って、間を埋めよう話をしてしまうのです。
「寡黙な男」に憧れる。
重要なときだけ、気が利いたセリフをボソっと話す男。普段は静かで落ち着いているのに一言で、周りを納得させる。そんな男になりたい。
そうじゃなくて、そうじゃないんだけど、なんか会話が続かない人っていますよね。それは女性とか男性とかに関係なく、会話をぶった斬る人間。
話をしようとしているのに急に黙る奴。
僕はそんな人間が嫌いです。僕は会話を楽しもうと思っているわけではなく、ただただ気まずい沈黙を埋めようとしているのに非協力的な人間がいますよね。
ヤバいっ!!
なんか、話題ねーの?
ベタに天気の話でもする?
なんか共通の趣味とか話題はねーのかよっ?!
うわー気まずいって。なんか話そうよ!!
ってか、お前も協力しろよっ!!
とドキドキして落ち着きません。
二人きりになるのが怖い
大人になると異性と二人きりという、あり得ないシチュエーションに遭遇する時があります。
スケベな男ならチャンスだと張り切るのかも知れませんが、僕は女性と二人きりにされたら「針のむしろ」だと思ってしまいます。
チャンスとは思えず、逆にピンチです。本当は二人きりで話すことでお互いの距離感を一気に縮めるチャンスのハズですが、僕にとっては会話の間を埋めるという作業に追われ、会話を楽しむ余裕が生まれません。
今でもブログを書きながら、想像しただけでスマホをいじる両手が、手汗でびっしょりになってしまっています。女性と二人きりなんて、考えただけでゾッとしてしまいます。
きっと興味のない質問をしたり、相手のことも考えずに自分語りをしてしまいそうです。そして、別れた後に「なんであんなことを言ってしまったんだろう」と自己嫌悪におちいるのが目に見えてしまいます。
情けない自分が想像できてしまう。
まだ相手が会話を楽しもうと協力的な人であれば良いんだけど、そうじゃなかったら気まずい・・・。
沈黙に耐えられる人の気持ちが分からない
僕の場合、沈黙が続くと「何か話さなければいけない」という謎の強迫観念に襲われてしまいます。
本来なら沈黙なんて怖くないはず。
でも、僕にとって相手との意思疎通の武器は言葉しかないわけで、会話をすることでしか、意思疏通ができません。
僕は空気を読むことが苦手なので、相手の感情を読み取るというスキルがありません。比較的、相手の顔色を伺ってるのですが、空気が読めません。
会話をすることでしか、相手の気持ちが分かりません。会話をしなければ、僕の気持ちも伝えられません。
なのに、どうして言葉を発しない? どうして黙っている?
僕は沈黙が怖いので、色々と探りを入れながら、会話の糸口を見つけようと必死になります。会話を広げるために質問をしたり、話題を提供しているつもりです。コミュニケーションを取るために言葉のボールを投げています。できるだけ取りやすいように投げているつもりです。
そんな僕の努力を無に返す人がいる。
マジで困るんだわっ!!
投げたボール、取ってもらって良い?
出来れば、取りやすいボールを投げ返してよっ!!
ここねっ!!
あっごめん。
投げ返してくれるんだっから、ズレても良いや。
頑張って取るしっ!!
バッチコイ。
よしっ来いっ!!
思いっきり投げてっ!!
僕は会話をしようと次から次へと試行錯誤をしているんですよ。なのに、僕が投げたボールに見向きもしないなんてあり得ません。
僕が必死に取ろうとしているのに、あさっての方向にボールを投げて、なんとも思っていない輩がいます。そんな人たちの気持ちが全然分かりません。
こっちは沈黙が怖いから、必死になって会話をしようとしているのに・・・
会議中の沈黙が怖い
二人きりのときだけじゃなく、ミーティングや会議で沈黙になるタイミングってありますよね。
みんなが「今は時が経つのを待とう」って言うタイミング。意見を求められて、言葉を発したら、負け・・・みたいなとき。
内心、みんな薄々は気づいているんだけど、知らないフリをした方が得だったり、発言した人が責任を取る必要があったり、そんな雰囲気のときありますよね。
僕は、そんなときでも黙っていられない。
誰も期待してないのに「みんなの意見」を代弁してしまいます。周りの人たちからすると「してやったり」のシチュエーションですよね。
僕が話す必要はないのに、勝手に僕が話している・・・
いや、そのときに周りの人間は、僕に期待をしているんですよ。期待をして僕に目配せをしてくる。
(こいつなら口を割るかもしれねぇ)
沈黙になりそうな雰囲気になると僕に話を振ろうとしてきます。
汚ねーよ、大人って。
周りは「沈黙は金」を守るために僕に振るんだ
僕は責任も取りたくないし、みんなの意見を代弁する必要もありません。でも、沈黙に耐えられないから先陣を切って言葉を発してしまいます。
玉砕することが目に見えていても、とりあえず切り込みます。切り込み隊長。鉄砲玉。
周りの人間は「してやったり」で沈黙は金だと思っています。ただ、僕だけはクチを開き玉砕することになってしまいます。
できれば、どっしりと構えて腕を組んでいるポジションになりたいんですよ。ある程度、場が暖まった段階で一言、二言発言して、みんなの印象に残る言葉を残す渋い大人になりたい。
別に僕が話さなくても、場が盛り上がらなくても関係ないってことは、ずっと前から気づいています。気づいてはいるんだけど、沈黙が怖いから話をしてしまいます。
沈黙に耐えられるメンタルが欲しい
寡黙な男というか、最低限の会話で済む人っていますよね。
昭和の親父みたいに家に帰ってきて話す言葉が「飯」「風呂」「寝る」だけみたいな。食卓でも、黙々とご飯を食べる。そんな男のメンタルが欲しい。
周りの話を聞いてニコニコとしているだけで、いや、仏頂面で静かにお酒を飲んでいるだけで絵になる大人の男性に憧れます。
僕も十分大人なんなけど、そんな渋みと言うか、深みみたいなものが足りません。
いや、皆無。ゼロ。全くありません。
ひとりでいることにも耐えられないし、誰かといるときに沈黙にも耐えられません。
誰かと二人きりになったとき、寡黙になれる男。あのメンタルが欲しい。
僕は沈黙が怖いから興味のないことでも質問したり、自虐的に自分のことを話したり、一生懸命、間を埋めようと努力をしてしまいます。
なのに、一言で返してきたり、興味なさそうにしたりしてくる人っていますよね。
僕の感情を逆撫でする。
僕も一緒に沈黙を楽しめれば良いだけなんだけど、そんなの無理に決まっています。沈黙に耐えられるメンタルが欲しい。
黙ってられるカッコいい大人の男に嫉妬します。
沈黙が耐えられない心理
僕が雄弁に語るのは、別に場を盛り上げようとか、相手を笑わせようとかサービス精神が旺盛で話している訳ではありません。沈黙が続くと
僕と一緒にいてつまらないんじゃない?
何か気の利いたことを言わないと嫌われてしまうんじゃない?
なんて不安でいっぱいになってしまうからです。不安だから間を埋めようとしてしまいます。
他人からどう思われても、関係ないのですが
少しでも自分を良く見せたい。
嫌われたくない。
なんて心理が働き、いつでもペラペラと薄っぺらい会話を続けてしまいます。
本当に情けないけど、小心者すぎる・・・
そして、それを長年続けているとそんな軽い男だと周りにも認識されるようになります。そして、ちょっと黙っているだけで「機嫌が悪そう」だの「感じが悪い」だの言われ、話すことを求められるようになってしまいます。
気が利いた言葉なんて出てこないんだけど、とりあえず口を動かさなければなりません。
そして、自己嫌悪・・・
沈黙が耐えられるようになりたい
沈黙に耐えられるメンタルが欲しい。
誰かに話しかけられても、微笑みを浮かべるだけの人や黙っていても許されるような人間になりたい。
本来なら沈黙なんて怖くないはず。
でも、なぜか沈黙が怖い。
怖くて、しかたがない。
男なのにおしゃべりなのは、沈黙が怖いから。
必要以上のプレッシャーを感じて、先陣を切って会話を盛り上げないといけないと思ってしまう。
分かっているんだけど「間」が怖いので、おしゃべりは続きます。
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