会社目線で『単身赴任』をさせる２つの理由

単身赴任･･･愛する家族と離れ、仕事のためとは言え、一人暮らしをする。

僕は現在、単身赴任をしている。と言っても最長３ヶ月の期間限定、家から車で２時間ちょっとなので、通うつもりなら通える。ただ、毎日、２時間ちょっとの通勤は、大好きなドライブがてらでもツラい。

単身赴任を命じられるときって二種類あると思うんです。

会社に必要な人間を転勤させる場合と、会社に必要ない人間を転勤させる場合。

これは、経営者目線で考えると至極当然で、一般的な社員を配置転換をする理由なんて、ほとんどないんです。会社で頑張ってもらいたいから転勤させる。もしくは、言い方は悪いけど「転勤、単身赴任という過酷な試練を与えれば、やめてくれるかも･･･」という邪（よこしま）な理由。

ひと昔前と違って、会社から「辞めてもらいたい」って言えない社会になっているので、卑怯かも知れないけど、転勤という手段に出る。

単身赴任とは

単身赴任は、家族と住んでいる自宅から通えないところに配置転換を指示されることから始まります。その時に家族と一緒に引っ越すのではなく、本人だけで一人暮らしをする選択をすると単身赴任になる。

要するに、めんどくさい引っ越しを家族でするか、単身でするかの違い。もちろん、家族がついて行ってくれるのが理想ですが、お互いの仕事、子供の学校などで一緒に行けないと言うことがありますよね。なので、単身赴任という選択になる。

僕の場合、単身赴任と騒いでいますが、出張と変わらない。笑

３ヶ月の期間限定、それも車で吹っ飛ばせば２時間。どうせなら空いている会社の寮を借りての一人暮らしを選びました。毎週末、帰るための旅費は出してもらっているし･･･。

単身赴任を命じる理由

単身赴任をしてでも配置換えをする会社の意向を考えると、大きく、ふたつの理由が考えられます。

ひとつ目は、これから会社のためになる人間を育てるため。会社に必要な人間のレベルアップ、社内での立場を確立するため。

もうひとつは、会社に必要のない人間を辞めさせるための手段。

辞めさせるための業務命令

これは大きな声では言えないんだけど、会社に不要なヒトをどうやって辞めさせるか。一生懸命、働いている人の給料を上げるため、頑張っている人のモチベーションを上げるため、足を引っ張る人をどうやって辞めさせるか。

ここだけの話。綺麗事ぬきにして、会社の従業員を辞めさせるのは簡単ではありません。本来は、そんな人を採用した時点で失敗をしているわけですが、どうしても一緒に仕事をしてからで分からないことってあるんですよね。さらにいうと、元々は仕事ができていたのに、徐々に周りとの関係が悪くなったり、本人の考え方が変わったり･･･残念ながら、会社にとって必要がなくなることがある。

そんなとき、嫌がらせをするようなゲスな会社はないと思うんです。そこで、単身赴任、配置転換をすることが往々にしてある。

転勤が多い会社もある

もちろん、転勤が当たり前のような企業、職種もあります。お客様や従業員同士であまりにも仲良くなり過ぎちゃいけない職業ってあるんですよ。例えば、銀行だったり、証券マンだったり･･･結託して犯罪を犯すことができてしまう職業に多い。

ただ、会社に必要とされていない転勤って本当にあるんですよ。例えば、十数年働いていて、一度も転勤がなかったのに、子供が小学生くらいの可愛い盛りに急に転勤･･･年齢にすると３０代とかね。結婚をして子供も産まれ、マンションを買ったり、家を立てたり、これから、この土地で生活をして行こう。という矢先に「静岡の営業所に行ってもらえるか？」

これは、ある大企業の人のぶっちゃけた話を居酒屋で聞いたのですが、営業が配置転換をされることってそんなにある話ではない。それこそ、幹部候補生であれば、若いときから転勤族のように転々とする人もいるそうですが、２０年勤めていて、家から通えないところに急に転勤。あり得ないそうです。

本音と建前を見極める必要性

会社から必要とされているのか、そうじゃないのかってなんとなく、分かりますよね。「アイツはなぜか上司に気に入られている」とか「重要なポジションに着きそうだ」とか･･･。

僕は出世に興味もないし、結構冷静に社内政治を分析する人間で、それは自社だけではなく、お客さんの会社も何気なく、話を聞いています。

本人には「君のため」とか「会社のため」なんて言いながら、内心は「辞めてくれないかな･･･」と思っている人間って少なくないんですよね。本来なら「君のスキルは会社に必要としていないから、辞めてよ」と言いたいんだけど言えない。

会社としても、他部署だったら活躍できるか、違うことをさせてみようか･･･と知恵を搾った結果、どこの部署でも必要ない人間というのは必ずいる。もちろん、完璧に何でもこなせる人間ばかりじゃなく、みんな欠点はあるんだけど、会社に合わない人間。他の会社なら活躍できるかも知れないけど『この会社では必要のない人間』をどうするかというのは経営陣の頭を悩ますことなんですよね。

終身雇用が崩壊する

昔のように物を作れば売れる時代、物があれば儲かる時代は終わってしまったのです。つまり、余計な人員を抱えてたままで会社を存続させることが難しくなってしまったのです。

よく考えてみてください。普通の人間をお金と時間をかけて配置転換させる理由なんてありません。できること、会社に貢献できることをしてもらっているのが一番効率が良いのです。

なのに、わざわざ配置転換をする理由はふたつしかありません。今後の戦力となる人間を経験のために配置転換をさせる。辞めてもらいたい人間を嫌がらせのために配置転換をさせる。のどちらかなんです。

もし、あなたが単身赴任を強いられるようであれば、しっかりと会社の意思を確認してみてくださいね。

僕だったら、必要とされていない会社にしがみついて、稼ぐなんてカッコ悪いと思ってしまう。会社から必要とされていないんだったら、辞めてやるよ。会社に依存しなくても稼げるような人間の方がカッコいいし、そんな人間の方が重宝されると思う。

そんな日のためにスキルを磨こっ♪