世界最強の調理器具は『中華鍋』だ。中華鍋があれば何でもできる

中華鍋の魅力を知っているだろうか。中華鍋はブーツやジーンズのように育てる楽しみがあるし、何よりも中華鍋があれば、炒める、焼く、煮る、蒸らす、茹でるなど･･･どんな調理法も行えるコスパ最強の最強調理器具なのだ。

さらに鉄製の中華鍋なら、しっかりと手入れをすれば30年経っても現役で使える。使えるというより、油が馴染み、焦げ付かず新品の中華鍋より使いやすくなる。

あなたが男性で料理を始めようと思うなら、まずは一生モノの『中華鍋』を手に入れること、そして、相棒として育て上げて欲しい。

中華鍋最強説

一般の家庭、特に男性が料理をしない家庭のキッチンには並ぶことのない中華鍋。はっきり言って舐められている。日本人女性で中華鍋を愛してやまないという話は聞いたことがない。

おそらく、中華鍋の重さ、見た目の無骨さが嫌われているのだろう。さらにいうと中華鍋というネーミングが、中華料理しかできない調理器具だと間違った認識を与えてしまう。

中国三千年の歴史を作った数々の偉人たちの胃袋を満たしてきた中華鍋はもっと評価されて良いハズだ。

鉄製の重い中華鍋を頭の上に乗せれば、災害時の防具にもなるし、背中に背負えば、背後からの攻撃を交わすことも可能だ。さらに有事のときには、スコップとして使用することも、攻撃に出ることも出来る。料理以外にも様々な使い方ができる。

冗談はさておき、中華鍋は炒めるだけではなく、焼く、煮る、茹でる、蒸らす、燻（いぶ）す･･･人類が考えられる全ての調理法が全て行える。

中華鍋で作れる料理

最強の調理器具として中華鍋は、フライパン、鍋、蒸し器など全ての調理器具をカバーする。つまり、中華鍋があれば何でも作れる。

チャーハンや麻婆豆腐、青椒肉絲（チンジャオロース）などの中華料理だけではなく、パスタも、味噌汁も、ご飯だって炊ける。さらには燻製も可能なのだ。

男の一人暮らしであれば、中華鍋さえあれば他の調理器具はいらない。実際に僕は大学時代は中華鍋ひとつで生活をしていた。

例えば、おしゃれに朝からコーヒー、トースト、目玉焼きといった洋食も、中華鍋でお湯を沸かし、コーヒーを淹れる。食パンを中華鍋でトーストにする。そして、油をしき目玉焼きを作り、ウィンナーを炒める。なんてことも可能だ。

中華鍋でパスタを茹で、お湯を捨てた後にバターを溶かし、ベーコンを炒め、牛乳を温め、粉チーズとコンソメで味付けをし、パスタを戻して絡め、塩コショウで味を整え、卵黄を乗せれば、カルボナーラも完成だ。

炊飯器がなくとも中華鍋があれば、ご飯も炊ける。20分程でふっくらとした温かいご飯が食べれる。

中華鍋最強説を信じてもらえただろうか。

洗い物が中華鍋だけになる

男の料理で大変なのは洗い物だが、調理器具が中華鍋なので洗う手間が省ける。そもそも、鉄製の中華鍋は洗剤を使い、ゴシゴシ洗うものではなく、タワシやささらを使い、流水で洗い流すのが正解。

中華鍋ひとつで料理をすると、作り終わるたびに洗うことがルーティンになり、洗い物が溜まるなんてことはなくなる。

使い終わったときは、最後にもう一度、火にかけ水分を飛ばしておけば問題はない。

ちなみに中性洗剤で洗ってしまうとサビやすくなってしまうし、油が馴染み、焦げつきにくく育った中華鍋がリセットされてしまう。

男なら中華鍋を使いこなせ！！

中華鍋、特に鉄製の本格的な中華鍋は重く、女性には少し敷居が高い。中華鍋は、どちらかというと男性用の調理器具で、反対にいうと中華鍋を使いこなしている男性はカッコ良く見える。

それも、新品ではなく何十年も手塩をかけて育て、人生を共にした中華鍋を持っているとこだわりの男、浮気なんてしない一途さをアピールすることができる。

一人暮らしの家に女子が来たときに、女子に料理を作ってもらうのではなく、さりげなく「何か作ろうか？」と言って、キッチンに立ち、中華鍋を振って、パスタを出すところを想像してみて欲しい。

その女子の目はハートになっているハズだ。

耐久性が高いから育て甲斐がある

テフロン加工など焦げつきにくいフライパンは、永久に性能が維持されるなんてことはなく、使い続けるとだんだんと性能が落ちてしまう。

だが、中華鍋は使えば使うほど、焦げつきにくくなる。

さらに、鉄製の本格中華鍋の耐久性は高い。ちなみに、僕の中華鍋は、1994年に偶然手に入れた。それから約30年、僕だけではなく、現在では家族の胃袋も満足させている。

どうせなら、耐久性の高い鉄製の本格中華鍋（と言っても高くはない）を購入することをおすすめする。

おすすめの中華鍋

おすすめは、山田工業所の『打出 中華鍋』。現在、日本で手に入る最高級の中華鍋だと思う。ちなみに横浜中華街の料理店のうち、8割以上で使用しているというプロ御用達の中華鍋なのだ。

家庭で使うのであれば、直径30cm以下のサイズが良い。でないとコンロの火が通りにくいので最大で30cm、一人暮らしであれば27cmの中華鍋をおすすめする。

僕が約30年間使っている中華鍋は直径が28cmだが、３人分のチャーハンはギリギリ作れる。大きさの参考にして欲しい。

鉄製の中華鍋は約1kgの重量があるので、あまりにも大量に作ると重くて持てなくなるので注意をしてもらいたい。

また、山田鉄工所の中華鍋は鉄板の厚さが1.6mmと1.2mmがあるが、一生モノと使うのであれば、耐久性の高い1.6mm一択だと思う。

ちなみに中華鍋だけではなく『ジャーレン（ザーレン）』も用意をしておくと湯切り、油切りが楽になり、一気に料理が楽しくなる。

中華鍋は買って直ぐに使わず、しっかりと『空焚き』と『油ならし』という儀式を行ってから使うのが流儀である。