マニュアル免許が必要なのか？ 普通自動車免許は『オートマ限定免許』がオススメ

今夏、我が息子が自動車教習所に通い、『普通自動車』の免許を取得しました。現代の日本で走っている車の約98%は、オートマ限定免許で乗れる車です。

つまり、マニュアルトランスミッションを積んでいる車は2%以下･･･。

おそらく、多くの人間はオートマ車にしか乗らないハズです。

昭和50年生の僕の周りにも、免許はマニュアル免許だけど、教習所を卒業してから「一度もマニュアル車を運転したことがない」という人間がたくさんいます。また、車は運転しているけど、10年以上、オートマの車しか運転していないなんて人ばかりです。

もちろん、マニュアル車の方が楽しく運転できると言うのは、分からなくありません。というか、僕はマニュアルトランスミッションを積んでいる1991年製のユーノス・ロードスターを乗り回しているので、マニュアル至上主義者で、僕はマニュアル車に乗り続けたいと思っています。

ですが、令和の現代、新車でマニュアルミッションを設定している車は十数車種しかありません。

そして、マニュアル車だけの設定をしている車種は思い浮かびません。つまり、現代販売させている車の全ては、オートマ限定免許を持っていれば、どの車種でも運転できる･･･。

言い換えれば、現代ではオートマ車が当たり前で、マニュアル車に乗りたがるのは、一部の車好きの人間だけということです。

マニュアル免許は必要なのか、どんな環境の人間が必要になるのかを考えてみます。

マニュアル免許は必要か

結論から、お伝えすると普通に生活をする上で、マニュアル免許は必要ありません。

自分で購入する車であれば、オートマの車を買えば良いし、「もしかしたら、マニュアル車を運転するかも･･･」と思っていても、マニュアル車に出会う確率はかなり低い。

もちろん、マニュアル免許を持っていれば、マニュアル車も、オートマ車にも乗れるし、乗れる車が増えます。ですが、マニュアル車は、思っているより少ない。

さらに言うと、現在の免許制度の「普通自動車免許」は2t車までしか乗れないし、余程、古い軽トラや2tトラックではない限り、オートマ車ばかりです。

僕が勤めている会社にも、軽トラ、2t、4tのトラックがありますが、オートマ車です。一部の古いトラックはマニュアル車ですが、順次、入れ替え後はオートマ車に切り替えています。

僕のように普段からマニュアル車を運転している人間は少なく、オートマ車を運転ばかりしている人間の方が多い。そして、オートマ車が当たり前になると、共用で乗る車はオートマが普通になる。ちなみに、我が社の営業車も100%オートマ車です。

なので、「会社に入ったらマニュアル車の運転をしなければならないかも･･･」との懸念は必要ありません。

オートマ車は運転が楽しくないのか

僕のようなマニュアル至上主義者の多くは、「車の運転を楽しむならマニュアルだぜ〜」などと騒ぎ立てるのですが、ぶっちゃけ、現代のオートマ車は、素人が運転するマニュアル車より速いし、車種によってはパドルシフトでギアチェンジができます。

特に、マニュアル設定があるスポーツカーの多くは、パドルシフトの設定があります。僕がこれまでに乗ったオートマ車は、パドルシフトやセミオートマでギアの変更ができるモデルばかりです。

一昔前のセミオートマは、おもちゃみたいでしたが、最新のパドルシフトは、十分に楽しめます。

あなたは、車の運転に楽しさを求めますか？

はっきり言いましょう。僕のように「車の運転が楽しい」という人間は少数派です。そもそも、現代人の多くが車に求めているのは、快適性と安全性であり、運転する楽しさと言うのを求めていません。

あなたは、運転を楽しみたいのですか。それとも、ラクな移動手段として車を使いたいのですか。

マニュアル免許が必要な人間

僕が思うに、マニュアル免許が必要な理由は、以下の２点です。

どちらにしても、一般の人間には無縁な変態的な理由です。

マニュアル車に乗りたい場合

乗りたい車が、古い車でマニュアル設定しかない場合はマニュアル免許が必要です。そんな変態的な人間は少ないと思います。さらに言うと、そんな人間は、悩まずマニュアル免許を取るハズです。

ただし、車好きの中では、マニュアルが似合う車と言うのがあり、オートマだとカッコ悪いと思われる車種の場合は注意が必要です。

もちろん、運転を楽しむならオートマでも問題はないのですが、同じ車種に乗っている人から「あ〜オートマなんだね（残念･･･）」と憐（あわ）れみの目でみられることがあります。

例えば、我が愛車のユーノス・ロードスターはオートマ車もありますが、圧倒的にマニュアル車が人気です。

中古市場でも、オートマ車は人気がなく、マニュアル車の半額以下で売られています。そんな車種に、どうしても乗りたいと思う場合は、マニュアル免許が必要になります。

家族の車がマニュアル車の場合

これは仕方がありません。自分の車を手に入れるまでは、家族の車に乗るしかないですよね。

例えば、父親が変態的な車好きで、家にマニュアル車しかない場合･･･そんな環境は特殊ですが、ないとも言い切れません。

国内で登録されている自動車のうち、オートマ車の占める割合は、約98%もあるそうです。つまり、マニュアル車は、全体の2%･･･。

自動車を保有している家庭の割合は77.6%。さらに、マニュアル車の確率が2%であるとなると、家族の車がマニュアルである確率は、500人の免許を取る人間のうち、1人です。

そんなレアなケースの場合、喜び勇んで、マニュアル免許を取りましょう。

オートマ限定免許がおすすめ

マニュアル免許は、オートマ限定免許に比べ、教習所の時間も長いし、費用も高いです。

さらに、マニュアル車に乗る確率は、ほとんどありません。

時間的、経済的に余裕がある場合を除いて、マニュアルで免許を取る必要はない。オートマ限定で免許を取り、マニュアル車に乗りたくなったら、限定解除を行うという方法もあります。

もしかしたら、マニュアル車を運転しないといけないかも･･･という心配は、ほとんどありません。

マニュアル車に乗る環境は特殊です。これから免許を取るなら、オートマ限定で問題ありません。

※ 僕個人的には、絶滅危惧種のマニュアル車に乗れるのは今だけなので、マニュアル免許を取り、最後に楽しむのも一興かと思っています。