自己中だけが勝者になれる理由。エゴイスト（利己主義者）になれっ！

人間の行動は、自分の利害が原動力となっているんだ。

この世が殺伐（さつばつ）として、魑魅魍魎（ちみもうりょう）が化かし合い、チカラが正義の実力社会に突き進んでいるのは、多くの人が利己的な欲望のまま、私利私欲に走っているからだ。

好きか嫌いかはともかく、資本主義経済の中心には利害関係がある。

だからといって、みんなの私利私欲を抑制し、全ての欲望をコントロールする社会であれば、我慢を強いられ、息苦しい世の中になってしまい、人々は幸せになれない。

本当に豊かな社会とは、人々が自分の欲望を素直に解放して、生きることの出来る社会だ。言い換えると自分のエゴが通れば、誰でも幸せなのだ。

エゴイストの特徴

エゴイストとは、利己主義者と呼ばれ、自分の利益や欲求の充足を優先し、そのせいで他人や社会に迷惑を及ぼすことは考えない人。

自分の欲望を満たすために、他人を利用してわがままで自己中心的で他人の迷惑もかえりみず、自分が良ければ、他人のことはどうでもいいという人といったイメージがありますよね。

エゴイスト、利己主義と聞くと我儘で自己中心的で他人の迷惑もかえりみず、自分だけが良ければ、他人のことはどうでもいいという嫌な奴を思い浮かべる人が多い。

でも、現代の日本をはじめ、アメリカ、EU諸国を含め、資本主義、自由市場経済は、好き嫌いは別にして、利己的な私利私欲が原動力となって発展してきたし、今後も多くの人間の欲望を満たすことで発展していく。

「もっと儲けたい」「誰よりも稼ぎたい」という利己性の強い私欲なければ、自由市場経済は回らない。

加えて、多くの人間の「ラクしたい」「損はしたくない」という欲望があり、その欲望を満たし、対価として報酬を得るのが自由市場経済の根本的な考え方のため、無欲の人ばかりになると仕事も社会貢献もなくなり、経済が破綻する。

そんな自由市場経済で成功者と呼ばれる人は、他人の欲望を見つけ、満足させることで、多くの対価を受け取り、自分の富を増やした人なんだ。

「成功をしたい」と願う人が、目指す「巨万の富」は、利己性の強い私利私欲に他ならない。

反対に、ベーシックインカムや福祉を求める貧乏人たちも、金持ちにだけお金が集まる自由市場経済を否定しているが、実のところは「少しでも稼ぎを分けてもらいたい」という利己的な私欲があるのだ。

そして、自分のエゴを主張できない素直なピュアな人間は、他人の欲望に飲み込まれ、引きずり回されて、自分を犠牲にして、一生搾取され続ける。

倫理的に考えて、エゴイストは悪いと思っても、現実社会ではエゴイスト中心に回っているので、誰もそんな正論に耳を傾けてはくれない。

自分のエゴを通せない人が損をしてしまうのが自由市場経済なんだ。

例えば、会社の経営者は会社の儲け（経営者の儲け）が第一なので、安い給料で良い仕事をしてくれる従業員を雇う。対外的には大きな声では言わないが、少しでもコスト（人件費）を安く済ませたいと思うのが経営者のエゴ。

そして、従業員側からすると「こんなに働いているんだから、もっと給料が欲しい」とか「働きに対して給料が安い」と常に自分の取り分を増やそうとする。

経営者のエゴと従業員のエゴの落としどころが給料の支給額になる。もし、利己性の低い経営者であれば、従業員の言いなりになって給料を払い、資金がショートし、会社は存続できない。

反対に、従業員の利己性が低ければ、働けど働けど給料が増えず、豊かな暮らしどころか、精神的、肉体的にぶっ壊れてしまうブラックな職場になってしまう。

誰にでもエゴがあり、エゴを押し出す勇気がある人だけが成功するのが、自由市場経済なのだ。

誰もが「正しいことをする」と言うのは幻想で、自分のエゴを通すために周りの人を騙し、引きずり下ろそうとしているのが現代社会で、この欲望と感情が渦巻く世の中で生きていくためには、自分の欲望を丸出しにし、忠実に行動することが必要なんだ。

周りの人は、自分を守ることに必死で他人のことなんて気にしている暇がない。幸せな生活を手に入れるためには、自分のエゴを認識し、周りの人たちに自分の欲望を知らしめる必要があるんだ。

人間が生きていくためには、最低限の自己の幸せを望む。他人の幸せのために自己犠牲をしても良いなんて考える人は稀で、仮に自己犠牲を苦にしないなんて隙を見せると都合よく利用されてしまう。

必ず、他人との利害は衝突する。そんなときに自分の幸せを捨ててまで、相手に利益を与えるなんて必要なんてない。

自分のエゴを通すことで幸せになれるんだ。

相手が悪い、世の中の仕組みが悪いなんて、責任逃れをして、文句ばかり言っている人の多くは、自分のエゴを主張せず、いつでも他人の顔色を伺い、他人の欲望や感情に押し流され、他人のエゴのために翻弄されている。

欲望と感情に支配され、魑魅魍魎がうごめく世の中で、強く、したたかに生きるために、もっとエゴイストになる必要があるんだ。

と僕は思う。