30年以上も前のユーノスロードスターが人気の理由

人気のあるユーノスロードスターですが、その理由は何なのでしょうか。

決して、スーパーでスペシャルな車ではなく、発売当時は、見た目重視の『なんちゃってスポーツカー』というレッテルを貼られていたのに、世界中で空前のオープンカーブームを巻き起こし、爆発的なヒットを飛ばしました。

そして、令和の現代でも人気が衰えません。

現代でも人気がある理由は、ロードスターの特異的な立ち位置が、長らく続く不景気で、疲弊（ひへい）し、衰弱した人間の楽しみ方とマッチしたからなのではないでしょうか。

ユーノスロードスターのデザイン

はっきり言って、ユーノスロードスターは、30年以上前にデザインされた車だとは思えません。妖艶で美しく、そして、儚（はかな）い日本人女性を思わせるエクステリアは、日本人だけでなく、世界中の人々を魅了し続けています。

小さくて、笑っているようなフロントマスク･･･。

見た目がかわいいのは認めます。ですが、そもそも、スポーツカーというジャンルの車であれば、かわいさより、カッコ良さを求めるべきで、非力であるという時点でスポーツカーとしての評価は低いはずです。

色褪せないデザインはともかく、発売から30年以上も経っており、現代の車と比べると安全性能も、快適性も、燃費も、静寂性も何もかもが劣っています。

人気のスポーツカー

令和の現代、多くの人が車に求めるのは、安全性能、快適性、環境配慮など、優等生的なモノで、スポーツカーの有する官能的なエキゾースト音や、見ているだけでゾクゾクしてしまう淫（みだら）らなデザインではありません。

ですが、最近、お金を持て余している中年の男性の中では、男心をくすぐる車･･･スポーツカーブームが到来しています。

セクシーなスポーツカーブーム到来！

根本的な話をするとスポーツカーは速いのが正義ですが、そのマッチョな見た目も重要です。速そうなデザインであるから、スポーツカーなんです。

いくらパワーがあり、速くても、美しくなければスポーツカーとは認めません。ゾクゾクする艶っぽいデザインがあるからスポーツカーなのであって、反対にロードスターのように非力で遅くても、なまめかしいエクステリアであれば、スポーツカーなのです。

車に求めるモノ

令和の現代、各メーカーから発売されている車を見ると、より安全に、より快適に、より経済的な車ばかりになってきました。多くの人は、車に快適で安全に移動をする手段としての役割を求めているんですよね。

ユーノスロードスターは『目的地に快適に早く、安全に移動する』という現代人が求めている目的は達成することは出来ません。ですが、運転することに楽しみを求める人からすると話は別です。

現代の車では感じられない操縦の楽しさ、屋根がないことによる非日常。合理性や費用対効果では測れない楽しさがある車です。そして、多くの人が、セカセカとした日常を忘れ、楽しむことが大切だと気づいた結果が、ユーノスロードスターの人気につながっているのです。

ユーノスロードスターの印象

発売当時は、酷評（こくひょう）を受けていたユーノスロードスターですが、蓋を開けてみれば、世界中で売れに売れまくりました。初代のnaロードスターは43万台以上も生産されたマツダが世界に誇る名車です。

はっきり言って、車界の『レジェンド』

ユーノスロードスターは、一度乗ると愛が芽生え、感動と高揚感が生まれてくるのです。非力だと言われようが、ボロ車だと言われようが、他人の評価など気にしなくなる愛しさがそこにある。

完璧な車ではなく、足りない車だからこそ、多大なる愛を注ぎ、大切に乗り続けたいと思うのです。

新しい価値とロードスター人気

ロードスター乗りは、普通の人間じゃないのは認めます。ですが、他の人より人生を楽しんでいる自負があります。

ユーノスロードスターを求める人が多い理由は、ロードスターと言う特異な車だからこそ、味わえる非日常にあるのです。

合理性や費用対効果、安全性などの細かいしがらみがなく、大らかで、のんびりとした非日常を楽しんでいた頃を懐かしむ人たちによって、ユーノスロードスター人気は支えられているのです。

実際にnaロードスターは徐々に中古車市場から姿を消しつつあります。それは、壊れて廃車にされているというより、現オーナーが手放したくない大事にしているから。

そのことは、毎日のように走っている個体を見ることで証明されます。

先の見えない不景気の中で、苦しいと騒いでいるより、どうやって楽しむかを考えた方が健全です。そして、ユーノスロードスターを手に入れるだけで幸せが手に入るなら安いモノだと思いませんか。

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